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プリキュアシリーズ リンク集

プリキュアシリーズは、ABCの日曜朝アニメとして制作された『ふたりはプリキュア』に始まる女児向けアニメ作品群である。シリーズ全体では東映アニメーション女児向け作品として最長年数及び放送回数が継続されており、『美少女戦士セーラームーン』シリーズ(5年間、通算200回放送)や『おジャ魔女どれみ』シリーズ(4年間、通算201回放送)以上であるが、本作はこれらの作品のようにストーリーに連続性はなく、1年、あるいは2年ごとを区切りに1シリーズとしており、シリーズ間の登場人物や世界観などの連続性もない。 メディアミックスが盛んに行われており、アニメを中心として映画、漫画、ゲーム、ミュージカルなどに幅広く展開される。劇中に登場するアイテムは玩具として商品展開される。 「プリキュア」という言葉の由来は、主題歌の歌詞などにあるように「プリティー(Pretty=可愛い)」と「キュア(Cure=癒す)」という女の子らしいイメージを合わせた造語である[1][2]。英語(ラテン文字)表記には「Pretty Cure」のほかに「Precure」もあり、一部の作品タイトルやキャラクター商品にはこのどちらかの表記が記載されている。 ABCの日曜朝アニメ枠を『明日のナージャ』まで手がけていた関弘美プロデューサーに代わり[3]、当時女児向けアニメ未経験だった鷲尾天がシリーズ立ち上げから5年間の指揮を取った。おもに幼児から小学校中学年までの女児を対象とした作品であるが、分野について詳しくなかった鷲尾は開き直って「自分のやりたいことをやる」と腹をくくったといい[1]、従来の同系列作品と異なった試みがなされている。6年目の『フレッシュプリキュア!』からはプロデューサーが梅澤淳稔に交代。鷲尾が築き上げたプリキュアの伝統を受け継ぎつつも、それまでには敬遠されていた要素も大胆に採用されるようにもなった。

主人公は全員中学校に通う少女である。彼女達は「プリキュア」と称される伝説の戦士に変身する能力を与えられ、悪に立ち向かっていく。変身後の個人は「キュア」で始まる名前で呼ばれる。また、小動物のような姿をしたマスコットキャラクターが登場し、アイテムに変身したり彼女たちに助言をしたりすることで彼女たちを支える。作風としては『美少女戦士セーラームーン』以降に確立した「魔法少女アニメの構造を模した戦闘美少女もの」の系列に属する。 戦闘の描写には、男児向けのヒーロー物に見られるような徒手格闘技による肉弾戦を展開する手法がとられている。エネルギー波のようなものによる遠隔攻撃も行うが多用はされない。また、敵を倒しきるときは必ず必殺技を使う。必殺技の発動には女児が好むようなアクセサリやアイテムが使われ、この点については関連玩具の販促とも深く関わっている。鷲尾プロデューサーが手がけた作品では「正義の味方として戦うのは女の子だけ」という路線が徹底され、『セーラームーン』以降の作品に見られる「タキシード仮面」のような男性の助っ人キャラクターは一切登場せず、同種作品との区別化を図っていた。また、『Yes! プリキュア5』では、マスコットキャラクターが人間の青年へと変身するが、戦闘能力はなく、あくまでメンタル面におけるアドバイス役としての登場であった。シリーズのプロデューサーが梅澤に交代してからは、プリキュアの戦闘を助ける男性キャラクターも登場するようになる。 プリキュアシリーズの主人公達は友情や日常を守るために戦うという男児向けのヒーロー物に近い構造を持つ。これはそれまでの「少女戦士もの」の女児向けアニメと比べると特徴的な部類に入る[4]。ただし、作中から恋愛要素そのものが完全に排除されているわけではなく、主人公があこがれる男性や、その逆に主人公にあこがれる男性などがサブレギュラーキャラクターとして登場する事も多く、Yes! プリキュア5及びYes! プリキュア5 Go Go!では恋愛模様も描かれるようになった。 本作品はメインターゲットが女児であることを考慮して、様々な決まりごとを設けている。 プリキュアはターゲット層の憧れとして、身近なものでなくてはならないとしており、プリキュアに変身する者は至って普通の少女達である。ほとんどは女子中学生だが、『ハートキャッチプリキュア!』に登場する「キュアムーンライト」のように女子高校生というケースも存在する。よって設定上、普通の人間とは異なる「シャイニールミナス」やマスコットキャラクターが変身する「ミルキィローズ」は、プリキュアとしての変身ではなく「キュア」を冠する名称を持たない[1][5]。『フレッシュプリキュア!』に登場する「キュアパッション」は主人公達の住む世界とは違う別世界(パラレルワールド)の存在で、なおかつ敵側の幹部だった少女であり、それを覆す初の存在となっている。これらとは逆に『ハートキャッチプリキュア!』に登場する「キュアサンシャイン」は追加戦士では初の主人公達と同じ世界の人間である。 プリキュア達に対する敵からの攻撃は、時折過激なものこそあるものの、決して顔だけは狙わないようになっており、当たりそうになっても必ず腕で防いでいる。ダメージ表現については、壁に叩きつけられるなどで痛みを演出しているという。「誰よりも、小さな女の子に楽しんでもらう」という考えから、海やプールに行く話においても水着姿の絵をほとんど用いず[6]、激しく動くアクションシーンでも、パニエやスパッツ等で下着が見えないよう配慮されている[7]。 『映画 ふたりはプリキュア Max Heart 2 雪空のともだち』にて、敵に操られたプリキュア同士の対決構図を作ったが、その展開に一部の女児層が泣き出すなどクレームもいくつか起こったという。そのことから「これは求められた展開ではない」との教訓を得て、その後は味方のプリキュア同士による対決を行わないようにした[8]。その後、『映画 Yes!プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険!』と『ハートキャッチプリキュア!』では、「正義対悪」の構図として別途「悪」のプリキュアを登場させ、味方同士ではないプリキュアの対決が行われた。他にも『フレッシュプリキュア!』では、敵の幻惑に惑わされてプリキュア達が同士討ちさせられるとの展開で味方同士の対決が存在する。 鷲尾がプロデュースしていたシリーズでは、子供への影響を考えて食べ物における好き嫌いを極力作らないようにしており、初代シリーズの美墨なぎさ(タマネギが苦手)のみにとどまっているが、梅澤がプロデュースする作品では登場人物の設定として加えられるようになった。

本節では、これまでの作品の変遷を詳述する。 2004年(平成16年)、『ふたりはプリキュア』がスタートした。従来の女児向けアニメの方法論にこだわらない斬新な設定・構成が話題を呼び、女児にとどまらず広い層から人気を集めて大ヒット作となった。主人公の少女2人のイメージカラーを「黒・白」にしたことも斬新な試みである。この年の東京アニメアワード・テレビ部門優秀作品賞を受賞している。 2005年(平成17年)、続編として『ふたりはプリキュア Max Heart』が制作された。主人公の少女は前作に1人加えた3人構成となっているが、追加の1人は「プリキュア」には含まないとされている(ただし、のちに製作されたシリーズ全プリキュアが登場する劇場版などでは、「プリキュア」の人数に含まれている)。女児向け玩具市場において、バンダイの玩具によるキャラクター収入は前作の100億円以上を超える120億円以上を記録。平均視聴率においても、前作の7.3%から7.9%へと0.6ポイント上回り、大人気を博した。 2006年(平成18年)、『ふたりはプリキュア Splash Star』の放送が開始された。主人公を含む登場人物や舞台が前作から変更されており、メインキャラクターを一新することは当時大きな話題を呼んだ。主人公は初代作と同様の2人に戻ったが、敵側として登場する少女2人が途中から仲間に加わり、実質的には4人メンバーとなっている。途中参加の2人は前作同様「プリキュア」には含まれず、また本作終了後の劇場版にも変身メンバーとしては登場していない[9]。スポンサーの商売上は、玩具の売上が60億円へと前作から半減し、次回作に「プリキュア」を冠すべきかどうか関係者の間で議論が成されることにもなったが、「もう1年」の継続としてシリーズ終了を免れた[10]。 2007年(平成19年)、再び登場人物を一新した『Yes! プリキュア5』が開始。プリキュアメンバーが5人になったことは、これまでの作品と一線を画す大きな変更となった。変身や必殺技を全員一緒に行うという設定も変更され、各自が単独で変身し、自分の属性に基づいた技を使う。また、変身用のアイテムも腕時計型のものへと変更された。美術設定も大きく変わり、ヨーロッパ風の町並みや学園のある町が舞台になった。プリキュアとその関係者がメインの話が多く、歴代のシリーズで度々見られた敵側や一般生徒をメインにした話はかなり少なくなった。この作品からハイビジョン制作となっている。玩具売上は100億円以上へ回復した。またこの年から劇場版は「鑑賞者参加型」というシステムを取っており、「特定の場面にて鑑賞者が応援することで、プリキュアがパワーアップする」という演出が盛り込まれている。 2008年(平成20年)には、『Yes! プリキュア5』の続編として『Yes! プリキュア5 Go Go!』の放送が開始。前作に登場したマスコットキャラクターが新たに変身する展開とし、メンバーの人数は6人となった。この1人も「プリキュア」には含まれないとされるが、後述の劇場版などでは「プリキュア」の人数に含んでいる。これまでは舞台の異なる作品の登場人物同士の競演はほとんど見られなかったが、この年はプリキュア5周年を記念する企画が行われ、ミュージカルや映画などで競演が見られるようになった。また、初のアニメ以外の関連番組として、webラジオ『CLUBココ&ナッツ』が同年の2月から12月まで配信された。尚変身用のアイテムは、今作から再びシリーズの伝統といえる携帯電話型の変身用アイテムに戻された。また、以前から抑え気味だった恋愛要素は本作においてはさらに軽減されることとなる[1]。玩具売上は前作と同等を維持している。 2009年(平成21年)は、三度目の設定・登場人物の一新となる『フレッシュプリキュア!』を制作。今作ではプロデューサーをはじめとするスタッフを一新、アンケート結果から作品の体制が大きく変えられており、これまでとはキャラクターの画風も変わり、かつての作品における定番や継承事項が変更された。初期メンバーは3人、途中から敵側の1人が正規の「プリキュア」として追加し総勢4人構成となっている。玩具売上は作品人気の向上もあり、7月の時点で当初計画の5割増にあたる95万個に計画を上方修正、最終的な売り上げ目標も105億円に修正された。[11]。 2010年(平成22年)、『ハートキャッチプリキュア!』を制作。本作も設定・登場人物が一新され、再びキャラクターの画風が変更された。初期メンバーは4年ぶりに2人構成となったが、当初から主人公達以前のプリキュアの存在が明かされており、中盤で変身メンバーが1人追加された。また、アナログ放送ではレターボックスでの放送となり、地上デジタル放送・ワンセグでは連動データ放送[12]が実施された。

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